並行で動いている。はずなんですが
9月29日、OpenAI が dots を発表しました。公式の説明は OpenAI の dots のページにあります。
僕も使い始めました。普段は Claude Code と Codex を並べて使っています。
この記事は、同じように Claude Code や Codex をもう使っていて、「dots も要る?」と迷っている人向けです。
で、困ったのがこれです。
「dots、並行で何をやっているのか、分からない」
何か進めてくれているらしい。でも、どこで、何を、どこまで。手応えがない。
Claude Code に慣れていると、ここがすごく落ち着かないんです。
そもそも dots って何なのか
先に、ざっくり押さえておきます。OpenAI の説明をまとめると、こうです。
- ずっと動いているエージェント(指示を1つずつ待たずに、自分で手順を決めて動くAI)。 目標を渡すと、次に何をするかを自分で決めて進めます。会話を閉じても止まりません
- 1体ずつ、自分専用のクラウドPC(OpenAI のサーバーの中にある、dots 専用のパソコン)を持っている。 ブラウザも付いています。こちらの端末を切っても、ここでの作業は続きます
- 自分のPCをつなぐこともできる。 つなぐと、手元のファイルやコードも触れます。ただし既定はオフ、つなげるのは1台だけ、使っている間はPCがオンラインでアプリが開いている必要があります
- 戻ってくるのは、判断や許可が要るときと、区切りの報告。 送信や共有のような操作の前には、自動のチェックが入ります
- 使えるのは、ChatGPT の Pro と Business Premium、Enterprise。 動いているモデルは GPT-6 Astra です
要するに、「見ていない間に、勝手に仕事を進めておいてくれるAI」です。
始めるには
これから試す人向けに、入口だけまとめておきます。2026年10月4日時点の情報です。詳しい手順は dots の公式ページ、会社のワークスペースで使うときの管理者向けの設定は OpenAI のヘルプにあります。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 使えるプラン | ChatGPT の Pro(18歳以上。EEA・英国・スイスは対象外)、Business Premium、Enterprise(管理者が有効にしたとき)。いまのところ、この3つだけです |
| 作る場所 | ChatGPT のデスクトップアプリか、パソコンのブラウザ版。作ったあとは、スマホのアプリからも同じ dot を使えます |
| 料金 | プランに含まれています。dots が使った分は、プランの利用上限から引かれます |
| 自分のPCをつなぐ | 最初はオフ。つなぐときは、そのPCの ChatGPT アプリで dot の設定を開いて、アクセスを許可します。つなげるのは1台だけです |
Claude Code や Codex をもう使っているなら、最初の1つ目は、その2つでは回していない仕事がいいと思います。話しかけないと動かない道具では、手が回らなかったもの。PCをつながずにできて、毎日あると助かる小さな見張りです。たとえば、
「毎朝、うちの業界のニュースを3本だけ選んで、要点を1行ずつ送って」
数と形を決めて頼むのがコツです。dots がどう報告してくるか、どこで聞いてくるか、の癖がつかめます。手元のファイルを任せるのは、そのあとで十分です。
dots は「見ていないところで動く」のが仕様です
ここで、最初の「分からない」に戻ります。
分からないのは、僕の使い方が悪いからではありませんでした。dots は、こちらが見ていない間に進めるように作ってあります。戻ってくるのは、注意や許可が必要になったときと、区切りの報告だけ。
つまり、いちいち手元に見せながらは動かない。
途中を見たければ、dots のクラウドPCをこちらから開きにいく。それか、届いた報告を読む。
Claude Code は逆です。僕のPCの中で、ファイルを読む、直す、テストを回す、を1手ずつ画面に出してきます。止まっているときは、だいたい僕の返事待ち。

| Claude Code | dots | |
|---|---|---|
| 動く場所 | 自分のPC | OpenAI のクラウドPC(つなげば自分のPCも) |
| 動くタイミング | 話しかけたとき | ずっと(会話を閉じても) |
| 途中経過 | 1手ずつ画面に出る | 区切りの報告と質問。中はクラウドPCを開くと見える |
| 触れるもの | 手元のフォルダ・コード・ファイル | Web、つないだアプリ(4,000以上)、つないだPCのファイル |
「何をしているか分からない」は、要するに1手ずつ見せる作りになっていないということでした。
試しに、漫画の10コマを任せてみました
じゃあ、手元の作業はどこまでできるのか。
連載している漫画の、第23話の残り10コマを dot に任せてみました。僕は Codex アプリから使っています。自分のPCをつないで、漫画のフォルダを触れるようにしました。
実際に使っている画面が、これです。

番号を付けて、流れを追うとこうなります。

正直、思っていたよりちゃんとやってくれました。
「10枚中5枚を生成・保存できました。残り5枚を進めています」
こういう報告が、区切りごとに届きます。10枚そろったら、第23話のフォルダに保存。そのあと自分で見直して、直しきれなかった所は「検品記録.txt」にまとめてきました。
で、ここが面白いところで。
「画像生成での再修正は、直った箇所が崩れることがありました。残る文字と腕章は、通常の画像編集で部分修正する方法に切り替えてよいですか?」
やり方を変えるかどうかは、ちゃんと聞いてくる。勝手に突き進まない。
そして最後の1行がこれです。
「PCの接続が切れました」
10枚の保存は、切れる前に終わっていました。でも残りの直しは、PCをつなぎ直して、僕が返事をするまで止まったまま。
そうか。
クラウドPCの中の仕事は寝ている間も進む。でも、僕のPCを使う仕事は、僕のPCが起きている間しか進まない。
僕の仕事の材料は、ほとんど手元にあります
僕がやっているのは、だいたいこの2つです。
- アプリをいくつも並行で作って、直して、公開する
- 案件の報告書や提案書、研修の資料を作る
どっちも、材料が手元にあります。
アプリなら、コードのリポジトリ、テスト、ビルド、公開のコマンド。報告書なら、Google ドライブの案件フォルダ、過去の資料、Word の型。毎朝の進捗チェックや日報も、手元のフォルダに置いた手順書を Claude Code に読ませて回しています。
漫画で分かったとおり、PCをつなげば dots にもこれは触れます。
ただ、僕の作業の多くは「見ながら一緒に直す」仕事です。1行直して、動かして、違ったらまた直す。漫画でも、最後に残ったのは「この腕章、逆じゃない?」みたいな、目で見て決める直しでした。
こういうのは、横で1手ずつ見せてくれる Claude Code のほうが、やっぱり早い。
Claude Code が手元でどれくらい動いているかは、前にログで数えたことがあります。2週間で154時間。ほとんどが、手元のファイルを読んで書いている時間でした。
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「Claude Codeは遅い」を確かめる——ログで分けて、CodexとGrokbotと同じ課題で5回ずつ比べました
うちの分け方
なので、こう分けることにしました。
| 道具 | 任せる仕事 |
|---|---|
| Claude Code | 普段の作業ぜんぶ。アプリの改修、報告書・資料、コラム、毎朝・毎晩の定型。見ながら一緒に直す仕事 |
| Codex | 画像づくり。Claude Code が詰まったときの、別の目での見直しと2本目の実装 |
| dots | ゴールと「できた」の基準を渡して、放っておける仕事。それと、外の情報の見張り |
ポイントは、dots には「見なくていい仕事」を渡すことです。
漫画の10コマみたいに、枚数と直す観点がはっきりしていて、区切りの報告だけ読めばいい仕事。それと、終わりのない見張り。たとえば、
- 補助金や公募の新着が出ていないか
- 業界のニュースや、似た製品の動き
- 登壇やイベントの前の、相手先の情報集め

見張りのほうは、手元のファイルが要らないので、クラウドPCだけで回ります。PCを閉じていても進む。Claude Code は話しかけないと動かないので、毎日見に行くのが地味に面倒でした。ここは dots がいちばん得意なところだと思います。
Claude Code と Codex の使い分けは、ベンチマークで速さや料金を比べたときから、あまり変わっていません。
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【2026年9月版】主要AIモデル ベンチマーク徹底比較——Claude Fable 5.1 と GPT-6 Astra、どう使い分けるか
dots が向いている人、向いていない人
ここまでを、人で分けるとこうなります。
dots が向いている人
- 仕事の材料が、もともと Web や SaaS の中にある人(Gmail、Slack、Teams、カレンダー、CRM など)
- 「毎日チェックしなきゃ」が多い人。営業、採用、経営企画あたり
- ゴールと基準を渡したら、途中は見なくていい人。結果と判断ポイントだけ欲しい人
dots が向いていない人
- 1手ずつ見て、途中で止めたい人。僕はだいたいこっちでした
- 手元の作業を任せたいのに、PCをつけっぱなしにできない人。つないだPCが切れると、そこで止まります
- コードを書く人の、普段の改修。リポジトリ、テスト、公開の手順が手元にあるので、Claude Code や Codex のほうが早い
もう1つ、会社で使うなら気にしておきたいのがデータの置き場所です。dots はクラウドPCで動くので、渡した資料もそこを通ります。PCをつなげば、手元のファイルにも手が届く。顧客の情報を渡していいか、どのPCをつないでいいかは、Claude Code や Codex とは別に一度確かめておいたほうがいい。
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dots が何をしているか分からなくなったら
使う場合の、僕なりの確かめ方です。
- 届いた報告と質問を読む。 dots は区切りで報告して、迷ったところで止まって聞いてきます
- クラウドPCを開く。 いま画面に何が出ているかを見るのが、いちばん早い
- PCをつないでいるなら、接続が切れていないか見る。 切れていたら、そこで止まっています
- 渡した目標を狭くする。 「いろいろやっておいて」だと、あちこちに手を広げます。並行で動くぶん、余計に追えなくなる
4つ目が、たぶんいちばん効きます。漫画も「残り10コマ」と数を決めて渡したから、報告が「10枚中5枚」の形で返ってきて追えました。dots は「チームで複数体が動く」方向に進むと発表されていて、いまはまず1体から。1体のうちに、何を任せて何を任せないかを決めておくのがいいと思います。
並行で動くAIの見張りでは、前にも苦労しています。Claude Code で9体を同時に走らせたときも、結局いちばん大事だったのは「誰に何を任せたか」を分かる状態にしておくことでした。
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道具が増えるほど、「見ていたいか」で分ける
dots、Claude Code、Codex。どれも「AIに仕事を任せる」道具です。
最初は「手元のファイルに触れるかどうか」で分ければいいと思っていました。でも、dots もPCをつなげば触れる。そこは違いになりませんでした。
違ったのは、途中を見ていたいかどうかです。
見ながら一緒に直したい仕事は、Claude Code。ゴールと基準を渡して、報告だけ読めばいい仕事は、dots。僕の場合は前者が多いので、Claude Code が主役のまま。dots は、放っておける仕事の係です。
新しい道具が出るたびに「どれが一番すごいか」で迷うんですが、この仕事、途中を見ていたいかで分けると、わりとすぐ決まりました。
参考
- Meet dots(OpenAI)
- Manage dots in ChatGPT workspaces(OpenAI ヘルプ)
- OpenAI launches dots, always-on AI agents in ChatGPT with their own cloud computers(SiliconANGLE)
- OpenAI launches Dots, its always-on AI agents(TechRadar)
- Claude Code のドキュメント
- Codex のドキュメント
dots の対象プラン・機能は、2026年10月4日時点の OpenAI の説明と報道によります。
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