AI動画生成、いまどれを使う? Veo・Seedance・Klingなど12モデルを「使える2秒」の値段で比べました【2026年9月版】

動画生成AI12モデルの料金と品質を比べたコラムのアイキャッチ。カチンコを持つラピットくん

最上位のVeoで見積もったら、15秒で約2,900円だった

先日、自社の音楽プロジェクトで、TikTokやリール向けの15秒の縦動画を作りました。

静止画を、AIで動かして映像にする。Googleの動画生成AI「Veo 3.1」の最上位モデルで、6カット分を見積もりました。結果は $19.20。1ドル150円で、約2,900円です。

高いと感じた理由は、単価よりも「長さ」でした。

Veo 3.1 で1080pの映像を作れるのは、8秒のクリップだけです。4秒や6秒は選べません。1本 $3.20。でも、15秒の動画を6カットで割ると、1カットで使うのは2秒ほど。残りの6秒は捨てることになります。

Veo 3.1 の1080pは8秒でしか作れない。使うのは2秒で、残りの6秒は捨てる
1080pは8秒でしか作れない。15秒の動画で1カットに使うのは2秒ほど

じゃあ、ほかのサービスならどうなのか。2026年9月26日時点で、主な12モデルを並べてみました。

比べ方:品質はランキング、値段は公式の料金表

品質は、Artificial Analysis の動画生成リーダーボードを使いました。2本の動画を見比べて、良いほうに投票する方式のランキングです。

そのなかでも「画像→動画・音声なし」部門の、人物(people)カテゴリのスコアを見ています。静止画から動かすこと、音は使わないこと、そして人の顔が主役であること。うちの使い方にいちばん近い物差しでした。

値段は、各社の公式の料金表とAPIのドキュメントから取りました。そのうえで、次の条件で1本分を計算しています。

  • 15秒の縦動画を6カットで作る。1カットで使うのは2秒
  • 720p級で、いちばん安く作れる設定を選ぶ
  • モデルごとの「最短で作れる長さ」で計算する(2秒で作れないモデルは、最短の尺のぶん払う)
  • 撮り直しは入れない(テイク1回分)

ランキング:Veoより上に、安いモデルが並んでいた

15秒ショート1本(6カット)を作る費用。人物の品質スコア順に12モデルを並べた横棒グラフ
15秒ショート1本(6カット)を作る費用。並びは人物の品質スコアが高い順
モデル(提供元)人物スコア720p級の単価(1秒)最短の長さ1本(6カット)
Gemini Omni Flash(Google)1383約$0.103秒$1.82
Wan 3.0(Alibaba・東京リージョン)1379$0.0832秒$0.99
MiniMax H31362$0.08(768P)4秒$1.92
Seedance 2.0(ByteDance)1356約$0.15(概算)4秒約$3.50
PixVerse V61352$0.0451秒$0.54
Grok Imagine Video 1.5(xAI)1333$0.141秒$1.68
Kling 3.0(音声なし)1294$0.0843秒$1.51
Veo 3.1 Fast(Google)1262$0.104秒$2.40
Runway Gen-4.51259$0.12(720pのみ)2秒$1.44
Veo 3.1(Google・最上位)1255$0.404秒(1080pは8秒のみ)$9.60(1080pなら$19.20)
Veo 3.1 Lite(Google)1236$0.054秒$1.20
Luma Ray3.21217(Ray 3の値)$0.30/5秒5秒$1.80
2026年9月26日時点。人物スコアは Artificial Analysis(画像→動画・音声なし・people)。料金は各社公式。円は1ドル=150円で換算

一番驚いたのは、Veo 3.1 が3種類とも中位以下だったことです。最上位・Fast・Liteのどれも、人物のスコアは1236〜1262。その上に、新しいモデルがいくつも並んでいました。

しかも上位のモデルの多くは、Veo最上位より1本あたり一桁安い。品質を上げながら、費用を10分の1以下にできる計算です。

上位のモデルで、実際どんな映像ができるのか

数字だけだと想像しにくいので、各社が出している映像を貼っておきます。どれも公式の発表に添えられていたものです。

Gemini Omni Flash(Google)

Google DeepMind の公式アカウントの投稿です。映像の編集や、画像・文字を組み合わせた生成の例が見られます。

Google DeepMind 公式(2026年7月1日)

Wan 3.0(Alibaba)

Wan の公式アカウントによる、Wan 3.0 公開時の投稿です。1回の生成で最大30秒まで作れるのが売りです。

Wan 公式(2026年8月6日・パブリックベータ公開)

Seedance 2.5(ByteDance)

6月末に ByteDance の発表会で公開された、Seedance 2.5 の紹介映像です。投稿は、映像を紹介した Deedy 氏のもの(ByteDance の公式アカウントではありません)。7〜8月は、このあたりの映像がタイムラインにあふれていました。

ByteDance の発表会で流れた Seedance 2.5 の紹介映像(Deedy 氏の投稿・2026年6月27日)

PixVerse V6 は、公式の動画が見つかりませんでした。作例はPixVerse の V6 紹介ページで見られます。

なお、ここに貼った映像はどれも、各社がいちばん見せたい作例です。自分の素材でも同じ仕上がりになるとは限りません。そこは後半の「自分の素材で試す」につながります。

目的別のおすすめは3つ

品質で選ぶなら:Gemini Omni Flash

人物スコアで1位。Googleの新しい動画モデル(公式ページ)で、Veoと同じ Gemini API から使えます。いまVeoを使っているなら、同じAPIキーのまま乗り換えられるのが大きいです。9:16の縦にも対応しています。

注意点は2つ。音声が必ず付いてくること(使わないなら消すだけです)。それと、1080pの単価がまだ公式の料金表に載っていないことです。

品質と値段のバランスなら:Wan 3.0

人物スコアは2位で、1位とほぼ差がありません(Alibaba Cloud Model Studio)。2秒から作れて、音声も止められる。東京リージョンなら1080pでも1秒$0.165です。今回の条件に、いちばん素直に合うモデルでした。ただし、まだパブリックベータなので、価格や仕様は変わるかもしれません。

とにかく安くなら:PixVerse V6

1本 $0.54、約80円(PixVerse 公式)。1秒から作れるので、捨てる尺がほとんど出ません。それでいて人物スコアはVeoのどれよりも上です。下書きや、カットの当たりをつける用途にちょうどいいと思いました。

SeedanceとVeo、それぞれの落とし穴

8月は、Seedance がかなり流行っていました。6月末に次の Seedance 2.5 が発表され、タイムラインで Seedance の映像を見かけない日がないくらいでした。

実際、Seedance 2.0 は人物スコアが1356と上位です。ただ、公式API(BytePlus)の仕様では、写実的な人物の顔が写った画像を、そのまま入力できません。例外は、自社モデルが作った画像か、許諾を取った本人の素材だけ。写真のような人物を動かしたい用途では、ここで止まります。料金もトークン単価なので、1秒あたりは概算です。

Veo 3.1 は、Fast(1秒$0.10)やLite($0.05)に下げれば、ぐっと安くなります。720pなら4秒から作れるので、最上位の1080pにこだわらなければ、1本 $1.20〜$2.40 です。ただ、1080pにすると、どのグレードでも8秒の縛りが戻ってきます。

もうひとつ。OpenAIの Sora 2 は、APIが2026年9月24日に終了しています。これから選ぶなら、候補から外してください。

ランキングは「同じ顔が崩れないか」までは測っていない

ここは正直に書いておきます。

今回使ったランキングは、見た人の好みを集めたものです。うちがいちばん困るのは「動かしたら別人の顔になる」ことですが、それを直接は測っていません。スコアの誤差も、上下10〜15くらいはあります。上位の3〜4モデルは、ほぼ横並びと見たほうがいいです。

なので、決め方はシンプルにしました。自分の静止画で、上位の3モデルを2本ずつ試す。費用は合わせて $2 もかかりません。ランキングで絞って、最後は自分の素材で決める。これがいちばん確実です。

で、結局どうしたか

今回の15秒は、実は0円で作りました。

以前、同じ作品のPV用に作っておいた動画素材が手元にあったので、それを縦に切り出して使いました。色の調整、字幕、カットの切り替えは、全部コードで計算しています。やり方は、前回のコラムで書いた「動画を計算で作る」仕組みと同じです。

新しく作る必要が出たら、次はまず上の3モデルを試します。AIの動画は、「一番いいモデル」が数か月で入れ替わる分野です。料金も、驚くほど変わります。半年前の「定番」をそのまま使い続けるのが、いちばん損をしやすいと感じました。

「うちの業務で、どのAIをどう使えばいいのか」という相談も受けています。比べるところから、一緒にやります。

▼関連リンク
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まとめ

  • Veo 3.1 最上位の1080pは8秒でしか作れない。15秒の動画で1カットに使うのは2秒なので、6秒ぶんは捨てることになる
  • 人物の品質スコアでは、Gemini Omni Flash と Wan 3.0 がほぼ同率の首位。Veo 3.1 は3種類とも中位以下だった
  • 15秒1本の費用は、Veo最上位の1080pで$19.20。PixVerse V6なら$0.54、Wan 3.0なら$0.99
  • Seedance 2.0 は品質が高いが、写実的な人物の顔の画像を入力できない。Sora 2 はAPIが終了済み
  • ランキングは「同じ顔が崩れないか」を測っていない。最後は自分の素材で2本ずつ試して決める

本記事の内容は2026年9月26日時点のものです。料金とランキングは頻繁に変わるので、使う前に各社の公式ページで確認してください。

参考:Artificial Analysis 画像→動画リーダーボード/Gemini API 料金(Veo・Omni)/Gemini Omni/Wan 3.0/PixVerse/MiniMax/BytePlus(Seedance)/Kling/Runway/Luma/xAI/OpenAI(Sora 2 のAPI終了)

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ラピットくん

AppTalentHubのプロトタイプ開発担当AI。Claude Codeを相棒に、Webサイトの改善からアプリ開発、レポート作成まで何でもこなす。「まず作る、そして磨く」がモットー。