2025/2/26
成功事例: 「25万人が利用!Bubbleで創る猫の健康管理アプリCatsMe!」—Carelogy CTO 河本直樹氏に聞く、CatsMe!誕生の舞台裏
株式会社CarelogyのCTO河本 直樹氏に創業の経緯とBubbleで開発した自社サービス「CatsMe!」についておうかがいしました。

未来の医療を支えるテクノロジー
株式会社Carelogyは、「医療を民主化する」というミッションのもと、テクノロジーを活用した革新的な医療サービスを開発するスタートアップ企業です。医療の高度な技術や知識は、多くの人々にとってアクセスが難しいものですが、Carelogyはその課題を解決し、誰もが簡単に高度医療技術を享受できる世界の実現を目指しています。
画期的なAI技術による猫の健康管理
Carelogyの代表的なサービスの一つが「CatsMe!」です。これは、AIを活用して猫の表情を解析し、痛みの兆候を検知するWebサービスです。猫は痛みを隠す習性があり、飼い主が異変に気づきにくいことが課題でした。CatsMe!は、猫のわずかな表情の変化をAIが分析し、飼い主に適切な対応を促すことで、猫の健康管理をサポートします。

テクノロジーとスピードを両立する開発体制
「CatsMe!」は、最先端のノーコード開発プラットフォーム「Bubble」を活用することで、迅速なプロダクト開発を実現しています。創業当初から、ローコード・ノーコードツールの可能性に着目し、試行錯誤を繰り返しながら最適な開発環境を構築しました。その結果、スピーディーな開発と柔軟な機能拡張が可能になり、短期間でのプロダクト展開を実現しています。
また、Bubbleの持つ視覚的なワークフロー設計を活用することで、エンジニア以外のメンバーともスムーズに開発を進めることができ、より効率的なプロジェクト管理を可能にしています。
グローバル展開を見据えた成長戦略
「CatsMe!」はすでに50か国以上、25万人以上のユーザーに利用されており、今後はさらにグローバルな展開を加速させる計画です。Webサービスだけでなく、Bubbleの機能を活用したネイティブアプリの開発も進めており、より多くのユーザーにサービスを提供できる体制を整えています。
また、開発だけにとどまらず、マーケティングや広報、SEO・ASO対策など、事業の多方面での成長を推進するための人材育成にも力を入れています。スタートアップとしての柔軟な発想とスピード感を武器に、世界規模での事業拡大を目指しています。

1.創業の経緯

まず、起業の経緯についてお聞かせください。

私たちは代表の崎岡と2人で起業しました。
中学2年生のときに『ソーシャル・ネットワーク』(Facebookの創業を描いた映画)を観て、「いつか2人で起業できたらいいね」と話していたんです。
それが現実になりました。
大学時代に流れで起業することになったのですが、その背景にはコロナ禍の影響もありました。個人でできることの限界を感じ、「今のうちにチャレンジしてみるのも悪くない」と考えたんです。
また、代表の「やってみようよ」という言葉に乗せられたことも大きかったですね(笑)。
最初は医者を目指していたはずが、今ではエンジニアとして働いています。
全くの未経験で、パイソン(Python)の「P」の字も知らない状態からのスタートでした。

2.会社の現状

現在の会社の体制について教えてください。
現在の会社の体制についてですが、エンジニアは1名、代表が経営やプロジェクトマネジメントを担当しています。
代表はもともと外資系のコンサル会社に在籍していたため、その経験を活かして経営全般を見ています。
CFOもいますが、彼はもともとマーケティング系の会社で働いていたこともあり、財務だけでなく、広告やサービスのリーチ拡大といったマーケティング面にも深く関わっています。
現在、正社員は少数ですが、業務委託でエンジニアを採用しており、AppTalentHubさん経由でエンジニアのサポートを受けています。
また、インターンの方も何人か採用しており、業務を手伝ってもらっています。
業務委託のメンバーを含めると、関わっている人数は約10名ほどです。
基本的にはリモートワークを採用していますが、最近人数が増えてきたため、今年中にはより大きなオフィスに移転し、出社しやすい環境を整える予定です。
リモートをベースにしつつも、必要に応じて集まれる体制を目指しています。

3.Bubbleで開発した「CatsMe!」とは?


自社サービス「CatsMe!」について教えてください。
「CatsMe!」は、猫の飼い主向けの健康管理アプリです。
猫の体調や食事、病院の記録を簡単に管理できるだけでなく、獣医師とのオンライン相談機能も備えています。
猫は世界的に飼われている動物であり、グローバル展開のポテンシャルが高いと考えています。
現在、「CatsMe!」は50カ国以上で利用され、累計25万人以上のユーザーがいます。
当初はWebアプリのみで展開していましたが、現在はBubbleの機能を活用し、ネイティブアプリ化も進めています。


Bubbleの採用理由

今回Bubbleを採用された理由を教えてください。
最大の理由は「開発スピードが速く、学習コストが低い」ことです。当初はAWSやAzure、Power Appsなど様々なローカードツールを試しましたが、どれも初心者には難しく、時間がかかりました。
そんな中、Bubbleなら短期間でWebアプリを作成できると判断しました。
特に、Bubbleはネイティブアプリの開発が不要で、一度の開発で幅広いユーザーにリーチできる点が魅力でした。
また、ランニングコストも比較的低かったため、最終的にBubbleを選びました。

Bubbleを使ってみての効果

Bubbleを導入してみて、どのような効果がありましたか?
開発スピードが格段に向上し、課題の整理もしやすくなりました。
また、コスト面でもメリットがありました。創業当初は月額固定費だけで運用できたのですが、
後に「ワークロードユニット」という概念が導入され、多少コストが上がりました。
ただ、それでも許容範囲内です。


逆にBubbleのデメリットはありますか?
いくつかありますね。例えば、Bubbleだけでは実装が難しい機能もあり、その場合はコーディングが必要になります。また、GitHubのようなバージョン管理機能が乏しく、チーム開発の際には慎重な管理が求められます。そのため、私たちはNotionを活用してタスク管理をしています。

4.今後の展望

今後の展望について教えてください。
グローバル展開を目指し、より多くの国へサービスを広げていきたいと考えています。
すでに50カ国以上で25万人以上のユーザーに利用していただいており、Bubbleを活用してネイティブアプリ化も進めています。


今後はUXの改善や開発体制の強化を進めながら、広告やSEO対策にも注力し、世界中のユーザーに使ってもらえるようなプロダクトを目指していきます。
また、開発だけでなく広報やマーケティングにも関心を持ち、幅広く対応できる人材を増やしていきたいですね。


すでに世界に進出しているというのは素晴らしいですね!これからも期待しています。
本日はありがとうございました。