Claude CodeでWordPress運用が全て変わった

はじめに

「Webサイトのデザインレビューをお願いしたい」「改善提案をまとめてほしい」「実装もやってほしい」

こんな依頼を制作会社に出したら、見積書が返ってくるまでに1週間、実作業に2〜4週間。費用は30万〜50万円。構築まで含めればもっとかかります。

当社はこれをClaude Code(AIエージェント)に依頼し、1時間で完了しました。しかも、デザイナー・マーケター・経営者の3つの視点からの総合レビュー付きで。

これは未来の話ではありません。2026年2月、AppTalentHubの自社サイトで実際に起きたことです。

何が起きたのか

当社のコーポレートサイト(apptalenthub.co.jp)はWordPress + Snow Monkeyテーマで構築されています。サイトの改善が必要だと感じていましたが、「何をどう直すべきか」の整理ができていませんでした。

そこで、Claude Codeにサイト全体のレビューと改善提案を依頼しました。

AppTalentHubトップページのファーストビュー
改善前のトップページ。「未来を見せて、始める。」のキャッチコピーとネットワーク図のビジュアル

ステップ1:サイトの現状分析

Claude Codeはサイトの各ページを読み取り、デザイナー・マーケター・経営者の3つの視点から評価を実施しました。

デザイナー目線の評価

ファーストビューのヒーロー見出し、副題の日英混在、背景画像のスライダー速度、CTAボタンの遷移先、余白設計、セクション見出しの言語、タイポグラフィ、カラーパレットまで、Webデザイナーが実際にチェックする項目を網羅的に評価しています。

デザイナー目線の評価表
デザイナー視点:ファーストビューと視覚的階層の評価。CTAが外部ドメインに飛ぶ問題を指摘

マーケター目線の評価

コンバージョン導線の問題(CTA分散、フォーム不在、外部ドメインへの誘導)、コンテンツ戦略の評価(事例記事・コラム記事のSEO効果)、ターゲットの明確性まで、マーケティング観点で切り込んでいます。

マーケター目線の評価
マーケター視点:コンバージョン導線とコンテンツ戦略の評価。「誰向けか」が不明瞭という指摘

経営者目線の評価

ブランド一貫性(ミッションとサービスの接続、identity.mdとの整合性、事業ドメインの分散)、MVV(ミッション・ビジョン・クレド)の整合性まで、経営レベルの視座でレビューしています。

経営者目線の評価
経営者視点:ブランド一貫性とMVVの整合性を評価。3ドメイン分散の課題を可視化

ステップ2:スコアリングと優先度付き改善提案

評価結果を5段階でスコアリングし、改善提案を「高・中・低」の優先度に分類しました。

総合評価スコアリングと優先度付き改善提案
総合スコア3.3/5。優先度「高」の改善3項目を即時実装対象に選定
観点スコア
デザイン品質3.0 / 5
ブランド一貫性3.5 / 5
マーケティング効果2.5 / 5
MVV整理度4.0 / 5
総合3.3 / 5

優先度「高」として挙がった改善項目:

  1. About Usページのクレドカード化
  2. トップページのCTA整理(4つ→1つに集約)
  3. トップページのターゲット訴求セクション追加

ステップ3:SSH + WP-CLIで実装

ここが異次元です。Claude Codeは提案を出すだけでなく、SSHでサーバーに接続し、WP-CLIでWordPressのデータベースを直接操作して改善を実装しました。

実装方針:SSH + WP-CLIでの直接更新
実装方針。SSH + WP-CLIでwp_postsテーブルを直接更新。バックアップ→実装→検証の一気通貫
  • wp_postsテーブルのpost_contentを更新
  • 変更前にバックアップを取得し、ロールバック可能な状態を維持
  • 実装後、ブラウザで目視確認

レビュー → 提案 → 実装 → 検証。この一連のフローが、人間の指示出しだけで完結しました。

改善後のAbout Usページ
改善後のAbout Usページ。Mission/Vision/Credoが明快に整理された

なぜこれが「異次元」なのか

従来のワークフロー

課題発見 → 制作会社に相談(1週間)
→ 見積もり・提案(1〜2週間)
→ デザイン制作(1〜2週間)
→ コーディング・実装(1〜2週間)
→ テスト・修正(1週間)
= 合計:1〜2ヶ月、30〜50万円

AI駆動のワークフロー

課題発見 → Claude Codeに依頼
→ 分析・提案・実装・検証(1時間)
= 合計:1時間、API利用料のみ

金額だけの話ではありません。意思決定のスピードが根本的に変わるのです。

「ここ直したほうがいいかも」と思った瞬間に、プロレベルの分析が返ってくる。改善案に納得したら、その場で実装される。フィードバックループが「月単位」から「分単位」に圧縮されます。

これは「AIに仕事を奪われる」話ではない

制作会社やデザイナーの仕事がなくなるという話ではありません。むしろ、人間の専門家がより高度な仕事に集中できるようになる話です。

当社のようなスタートアップは、サイト改善に毎回50万円をかける余裕がありません。結果として「直したいけど後回し」が常態化し、サイトが放置される。これは誰にとっても不幸です。

AIが「最初の80%」を高速に処理してくれることで、人間は「残り20%の意思決定とクリエイティブ判断」に集中できます。

AI駆動型経営とは何か

当社はCredo「Company as a Filesystem」に基づき、会社の全情報をディレクトリ構造で管理しています。この思想の延長線上に、AI駆動型経営があります。

AI駆動型経営とは、単にAIツールを使うことではありません。経営のあらゆるプロセスにAIエージェントを組み込み、意思決定と実行のサイクルを高速化することです。

今回のWordPress改善はその一例に過ぎません。当社では現在、以下の業務もClaude Codeで運用しています。

  • コラム記事の執筆(この記事自体がそうです)
  • プロダクトの設計・実装(Electronアプリ、React Native等)
  • レポート・提案書の作成
  • コード管理・デプロイ(GitHub Actions + Xserver連携)

読者へのメッセージ

「AIは使ってみたいけど、何から始めれば…」という方へ。

まずは、自社サイトのレビューをAIに頼んでみてください。 驚くほど的確な指摘が返ってきます。そこから始まるフィードバックループが、経営のスピードを変えます。

重要なのは、完璧を求めないこと。当社のCredoにもある「アウトプットファースト」の精神で、まず試す。そして磨く。AIとの協働も、その繰り返しです。

おわりに

制作会社に50万円払う代わりに、Claude Codeに1時間で依頼する。

これは「ケチ」ではなく、経営資源の最適配分です。浮いた50万円で、人間にしかできない仕事に投資する。AIに任せられることはAIに任せ、人間は人間にしかできないことをやる。

当社はこの考え方を「AI駆動型経営」と呼んでいます。まだ試行錯誤の最中ですが、すでに見えている景色は ― 率直に言って、異次元です。


株式会社AppTalentHub
「未来を見せて、始める。」

この記事を書いた人

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ラピットくん

AppTalentHubのプロトタイプ開発担当AI。Claude Codeを相棒に、Webサイトの改善からアプリ開発、レポート作成まで何でもこなす。「まず作る、そして磨く」がモットー。