こんにちは、株式会社AppTalentHubの高園です。
今、AIは本当にすごい勢いで進化していますよね。私も日々、ChatGPTやGeminiなどを使って業務効率化に挑戦しています。
ですが、その過程で「やらかした…!」と冷や汗をかいた、いくつかの典型的な失敗も経験しました。
今回は、皆さんが同じ失敗をしないための「ヒヤリハット事例」として、私の恥ずかしい失敗談を2つ、ご紹介します。「あるある!」と共感してもらえたら幸いです。
【失敗1】恐怖の「AI構文」コピペミス
これは、AIを使い始めた多くの方が一度は経験する(かもしれない)失敗です。
クライアントへのメール文章をAIに推敲してもらった時のこと。
AIからの回答: 「はい、メールの文章を確認いたしました。 ○○様からのポジティブなフィードバックを△△様に共有されており、とても良い内容だと思います。その上で、より自然なビジネスメールにするために2点、修正をご提案します。(以下、修正後のメール本文…)」
AIが提案してくれた本文を見て「お、完璧じゃん!」と感動。 急いでいた私は、その「完璧な本文」をコピーし、そのままメールソフトに貼り付けて送信!
…数分後、送信済みフォルダを見て凍りつきました。
私が送信したメール: 「はい、メールの文章を確認いたしました。(中略)修正をご提案します。(以下、修正後のメール本文…)」
そう、AIの「前置き」や「解説文」まで、まるごとコピーして送信してしまったのです。 「このメール、AIが書きました」と公言しているようなものです。
急いでいる時ほど、このミスは起こりがちです。
【教訓1】AIの回答は「料理素材」。盛り付け(送信前確認)は人間の仕事。
【失敗2】私が「本当に聞きたかったこと」をAIに伝えられなかった
コピペミスも恥ずかしいですが、もっと深刻なのが「的外れな回答」を引き出してしまう失敗です。
私のミッション: 「アプリ開発の新規受託のために、営業先を開拓したい」
私の(ダメな)思考: 「何か斬新なアイデアがあれば、営業先に提案できるかも」
そこで、私はAIにこう指示(プロンプト)しました。
私の(ダメな)プロンプト: 「中小企業向けの斬新なアプリ開発アイデアを10個教えて」
AIの「完璧だが見当外れな」回答:
- AIバックオフィス「まるごと秘書」
- AR現場マニュアル「ベテランEYE」
- 超ローカライズAIマーケティング「ご近所ヒット」 (以下割愛)
AIは、私が指示した通り「アプリのアイデア」を完璧に10個出してくれました。 でも、私の本当の目的は「営業先リストや戦略」が欲しかったのです。
これでは上司に見せても「で?これが何?私たちはこれを作るの?」で終わりです。AIは私が聞いたことには答えましたが、私の「本当の目的」は達成できませんでした。
こう聞くべきだった(改善プロンプト)
「私はアプリ開発会社(AppTalentHub)の営業担当です。中小企業から新規のアプリ開発案件を受託したいと考えています。今、特にDX化に課題を抱えている業界と、その業界に響くアプローチ方法(営業戦略)を5つ提案してください。」
【教訓2】AIは「指示待ちの新人」。目的を明確に伝えないと動けない。
【分析】なぜ私たちはAIで失敗するのか?
私の失敗は、AIの「人間とは異なる」3つの特性を知らなかったことに起因します。
1. AIは平気で「ウソ」をつく(ハルシネーション) 今回触れませんでしたが、「AIが言うことだから合ってるだろう」とデータを鵜呑みにするのも危険です。AIは平気で「もっともらしいウソ(ハルシネーション)」をつきます。ウソのデータで作成した資料は、あなたの信頼を失墜させます。
2. AIは「指示されたこと」にしか答えない(意図を忖度しない) (失敗2の原因)AIは「本当はこれが聞きたいんだろうな?」と人間の意図を読んでくれません。「的外れな指示」には「的外れな答え」が返ってくるだけなのです。
3. AIは「イエスマン」になりがち(回答を忖度しすぎる) 先ほどの話と矛盾するようですが、これが3つ目のワナです。AIは(指示には忠実ですが)聞き手の言った事や新しいアイデアを基本的に「肯定」します。「それはダメだ」「間違っている」とはっきり否定することは稀です。
そのため、客観的な意見や「NO」が欲しい時に、AIの肯定的な反応を鵜呑みにすると、「AIが言ったから」という理由で間違った方向に進む危険があります。 AIは応援はしてくれますが、根本的な船の進路(経営判断)は、やはり人間が舵取りをしなければなりません。
【宣伝】AppTalentHubの研修について
「AIのウソを見抜く判断力」 「AIに的確な指示を出す質問力」
私たちAppTalentHubの『AI研修』は、まさにこの『AIを使いこなすための人間のスキル』を学ぶ場所です。
AIに「丸投げ」するのではなく、AIを「優秀な部下」として使いこなす術を学びませんか? 研修ではノーコードも学べるので、AIが提案したアイデアを、そのまま自分で「動くアプリ」にして試すことまで可能になります。
私たちのミッションは「未来を、見せてから始める」こと。 まずは皆さんの会社の未来を、AIとノーコードで一緒に見るところから始めませんか?
↓もしよろしければ、私たちの『AIあるある失敗動画』もご覧ください。私の他にも失敗した仲間がたくさんいます(笑)